25年度第3種冷凍機械責任者試験の問題・解答を簡単な言葉で解説をしたいと思います。(保安管理問題1~15まで)
解説はSI初級を見て解説しますので理解の程よろしくお願いします。
自分は消去法で先に消していきますので今回もその方法を説明します。
平成25年度冷凍3種過去問題とSI初級冷凍受験テキスト解説
保安管理技術試験問題1~15問1 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、冷凍の原理について正しいものはどれか
イ 水1トンの温度を1k下げるのに除去しなければならない熱量を1冷凍トンと呼ぶ
ロ 膨張弁における膨張過程では、冷媒液の一部が蒸発することにより、膨張後の蒸発圧力に対応した蒸発温度まで冷媒自身の温度が下がる
ハ 理論冷凍サイクルの成績係数は、理論ヒートポンプサイクルの成績係数より1だけ大きい
二 冷凍サイクルの圧力比は、蒸発圧力に対する凝縮圧力の比であり、これらの圧力はゲージ圧力を用いて表される
1 ロ 2 ハ 3 イ、ハ 4 イ、二 5 ロ、二
解説
イ ✕ 1冷凍トン=0℃の水1トン(1000kg)を1日(24時間)で0℃の氷にするために除去しなければならない熱量のこと
ロ 〇 膨張弁における膨張過程では、冷媒液の一部が蒸発することにより、膨張後の蒸発圧力に対応した蒸発温度まで冷媒自身の温度が下がる
暗記しましょう
ハ ✕ 理論ヒートポンプサイクルの成績係数は1+(COP)thRになるので、理論冷凍サイクルの成績係数より1だけ大きくなる
二 ✕ 冷凍サイクルの圧力比は、絶対圧力を使用する
正解 1
イ、ハ、二が✕で簡単なので消去法で1
問2 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、熱の移動について正しいものはどれか
イ 定常状態において、均質な固体内の熱の流れ方向の温度分布は、直線状となる
ロ 熱伝達率は、固体壁の表面とそれに接して流れている流体との間の熱の伝わりやすさを表している
ハ 固体壁で隔てられた流体間で熱が移動するとき、固体壁両面の熱伝達率と固体壁の熱伝導率が与えられれば、水あかの付着などを考慮しない場合の熱通過率の値を計算することができる
二 ポリウレタンフォームは、鉄や銅のような金属と比べて熱伝導率が小さく、断熱材として使用される
1 二 2 イ、ロ 3 ロ、ハ 4 イ、ロ、二 5 イ、ハ、二
解説
イ 〇 定常状態において、均質な固体内の熱の流れ方向の温度分布は、直線状となる
固体内を熱が高温から低温に移動するので、温度分布も右下がりの直線になる
ロ 〇 熱伝達率=固体壁の表面とそれに接して流れている流体との間の熱の伝わりやすさ
ハ ✕ 熱通過率=固体壁両面の熱伝達率+固体壁の熱伝導率+固体壁の厚さ
二 〇 ポリウレタンフォームは、鉄や銅のような金属と比べて熱伝導率が小さく、断熱材として使用される
熱伝導率は銅>鉄>ポリウレタンフォームの順位に小さくなる
正解 4
まずハが✕で簡単なので消去法で1、2、4の3択に絞れます
その後ロ、二が〇で簡単なので4
問3 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、圧縮機の効率および冷凍装置の成績係数について正しいものはどれか
イ 圧力比が大きくなると、機械効率は小さくなり、冷凍装置の成績係数は大きくなる
ロ 断熱効率は、理論断熱圧縮動力Pthと実際の圧縮機での蒸気の圧縮に必要な圧縮動力Pcとの比(Pth/Pc)で表され、圧力比が大きくなると小さくなる
ハ 冷媒循環量は、往復圧縮機のピストン押しのけ量、圧縮機の吸込み蒸気の比体積および体積効率の大きさにより決まり、吸込み蒸気の比体積が大きいほど小さくなる
二 冷凍装置やヒートポンプ装置の成績係数は、装置全体の運転条件によって決まり、圧縮機の性能の影響を受けることはない
1 イ、ロ 2 ロ、ハ 3 ハ、二 4 イ、ロ、二 5 イ、ハ、二
解説
イ ✕ 圧力比が大きくなると、機械効率は小さくなり、冷凍装置の成績係数は小さくなる
冷凍装置では圧力比が小さいほうが、断熱効率、機械効率、体積効率、成績係数が大きくなると覚えましょう
ロ 〇 断熱効率は、理論断熱圧縮動力Pthと実際の圧縮機での蒸気の圧縮に必要な圧縮動力Pcとの比(Pth/Pc)で表され、圧力比が大きくなると小さくなる
断熱効率=理論断熱圧縮動力Pth÷実際の圧縮機での蒸気の圧縮に必要な圧縮動力Pcで圧力比が大きくなると小さくなる
ハ 〇 冷媒循環量は、往復圧縮機のピストン押しのけ量、圧縮機の吸込み蒸気の比体積および体積効率の大きさにより決まり、吸込み蒸気の比体積が大きいほど小さくなる
冷媒循環量×比体積v1=ピストン押しのけ量V×体積効率ηv
二 ✕ 冷凍装置やヒートポンプ装置の成績係数は、装置全体の運転条件によって決まるのは正しいが、圧縮機の性能の影響は受けます
圧縮機の性能が低いと成績係数も低くなる
正解 2
イ、二が✕で簡単なので消去法で2
問4 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、冷媒および潤滑油について正しいものはどれか
ロ フルオロカーボン冷媒の液は潤滑油よりも重いが、これらは互いに溶解して溶液になることが多い
ハ フルオロカーボン冷媒は科学的安定性が高い冷媒なので、装置には銅や銅合金をはじめ、マグネシウムを含むアルミニウム合金の配管や部品の使用には制限がない
二 圧力一定のもとで非共沸混合冷媒が凝縮器内で凝縮するとき、凝縮中の冷媒蒸気と冷媒液の成分割合は変化しない
1 イ 2 ロ 3 ハ 4 二 5 イ、ロ
解説
イ ✕ アンモニア冷媒は水とよく溶け合いアンモニア水となるので、少しの水分が存在しても性能に与える影響はないが、多量の水分が存在すると影響を受けるので注意する
ロ 〇 フルオロカーボン冷媒液は潤滑油に溶解して溶液になることが多い
フルオロカーボン>鉱油>アンモニアの順に軽い
ハ ✕ フルオロカーボン冷媒は科学的安定性が高い冷媒なので、装置には銅や銅合金が使用できるが、2%を超えるマグネシウムを含むアルミニウム合金には腐食性があるので使用できない
ちなみにアンモニア冷媒は逆で、銅や銅合金は腐食性があるので使用できない
二 ✕ 圧力一定のもとでも二相域で非共沸混合冷媒は冷媒蒸気と冷媒液の成分割合が変化する
正解 2
イ、ハが✕で簡単なので消去法で2、4の2択に絞れます
問5 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、圧縮機について正しいものはどれか
イ 開放形圧縮機はシャフトシールが必要であるが、密閉圧縮機および半密閉圧縮機ではシャフトシールは不要である
ロ 多気筒圧縮機の容量制御はスライド弁で行い、ある範囲内で段階制御が可能である
ハ 往復圧縮機の吐出し弁からシリンダヘッド内のガスがシリンダ内に漏れると、シリンダ内に絞り膨張して過熱蒸気となり、吸込み蒸気と混合して、吸い込まれた蒸気の過熱度が大きくなる
二 圧縮機は、冷媒蒸気の圧縮の方式により容積式と遠心式に大別される。容積式のスクリュー圧縮機は、遠心式に比べて高圧力比には不向きである
1 イ、ロ 2 イ、ハ 3 ロ、ハ 4 イ、ロ、二 5 イ、ハ、二
解説
イ 〇 開放形圧縮機はシャフトシールが必要であるが、密閉圧縮機および半密閉圧縮機ではシャフトシールは不要である
開放形圧縮機は、動力を伝えるための軸(シャフト)が圧縮機ケーシングを貫通して外部に突き出ているので、そこに冷媒の漏止め用のシャフトシールが必要
ロ ✕ 多気筒圧縮機の容量制御は容量制御装置(アンローダ)で行いある範囲内で段階制御(25~100%)が可能である
スライド弁で行うのは、スクリュー圧縮機です(ある範囲内で無段階に容量を変えられる)
ハ 〇 往復圧縮機の吐出し弁からシリンダヘッド内のガスがシリンダ内に漏れると、シリンダ内に絞り膨張して過熱蒸気となり、吸込み蒸気と混合して、吸い込まれた蒸気の過熱度が大きくなる
暗記しましょう
二 ✕ 容積式のスクリュー圧縮機は、遠心式に比べて高圧力比向きで、往復圧縮機よりも振動が少ない
正解 2
イ、ロが✕で簡単なので消去法で2、5の2択に絞れます
問6 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、凝縮器について正しいものはどれか
イ 空冷凝縮器は、冷媒を冷却して凝縮させるのに、空気の顕熱を用いる。空冷凝縮器に入る空気の流速を前面風速といい、風速が大き過ぎると騒音が大きくなり、風速が小さ過ぎると熱交換の性能が低下する。
ロ 横形シェルアンドチューブ凝縮器の冷却管としては、冷媒がアンモニアの場合には銅製の裸管を、また、フルオロカーボン冷媒の場合には銅製のローフィンチューブを使うことが多い。
ハ 二重管凝縮器は、内管に冷却水を通し、冷媒を内管と外管との間で凝縮させる
二 立形凝縮器において、冷却水は、上部の水受けスロットを通り、重力でチューブ内を落下して、下部の水槽に落ちる
1 イ、ロ 2 ロ、ハ 3 ハ、二 4 イ、ロ、二 5 イ、ハ、二
解説
イ 〇 空冷凝縮器に入る空気の流速を前面風速といい、(風速1、5~2、5m/sファン回転は毎分1000rpm)風速が大き過ぎると騒音が大きくなり、風速が小さ過ぎると熱交換の性能が低下し凝縮温度が高くなる。
ロ ✕ 冷媒がアンモニアの場合は鋼製の裸管、フルオロカーボン冷媒の場合には銅製のローフィンチューブを使う
アンモニアは銅に対して腐食性があるので使用できない
ハ 〇 二重管凝縮器は、内管に冷却水を通し、冷媒を内管と外管との間で凝縮させる
暗記しましょう
二 〇 立形凝縮器において、冷却水は、上部の水受けスロットを通り、重力でチューブ内を落下して、下部の水槽に落ちる
SI初級に立形凝縮器がなくて、ブレージングプレート凝縮器になっているのでこの問題は出ないかもしれません
正解 5
ロが✕で簡単なので消去法で3、5に絞れます
問7 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、蒸発器の凍結防止と除霜について正しいものはどれか
イ 水は0℃で凍結するので、凍結防止装置が必要であるが、ブラインは0℃で凍らないので、凍結防止装置は必要ない
ロ 庫内温度が5℃程度のユニットクーラの除霜には、蒸発器への冷媒の送り込みを止めて、庫内の空気の送風によって霜を融かす方式がある
ハ ホットガスデフロストは暖かい冷媒ガスを蒸発器に送って霜を融解するので、散水デフロストよりも霜が厚く付いてから行う
二 デフロスト水の排水配管には、庫外にトラップを設けて庫内への外気の浸入を防止する
1 イ 2 ロ 3 イ、ハ 4 ロ、二 5 ハ、二
解説
イ ✕ ナトリウムブライン(-25℃)なども温度が下がり過ぎると凍結するので必要
ロ 〇 庫内温度が5℃程度のユニットクーラの除霜には、蒸発器への冷媒の送り込みを止めて、庫内の空気の送風によって霜を融かす方式がある
庫内温度が5℃程度のユニットクーラの除霜(オフサイクルデフロスト方式)
ハ ✕ ホットガスデフロストは暖かい冷媒ガスを蒸発器に送って霜を融解するため、霜の融解が遅いので早めに行う
ちなみに散水デフロストは10~25℃の水を冷却器上部から散水するので早い
二 〇 デフロスト水の排水配管には、庫外にトラップを設けて庫内への外気の浸入を防止する
トラップを設けないと庫内へ外気などが浸入する
正解 4
イ、ハが✕で簡単なので消去法で2、4に絞れます
問8 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、自動制御機器について正しいものはどれか
イ キャピラリーチューブは、細管を流れる冷媒の抵抗による圧力降下を利用して、冷媒の絞り膨張を行う機器である
ロ 温度自動膨張弁の感温筒が外れると、膨張弁が閉じて過熱度が高くなり、冷凍能力が小さくなる
ハ 凝縮圧力調整弁は夏季に凝縮圧力が高くなり過ぎるのを防ぐために用いる
二 大形の冷凍装置に保安の目的で高低圧圧力スイッチを設ける場合、高圧側の圧力スイッチは自動復帰式を用いる
1 イ 2 ロ 3 イ、ハ 4 ロ、二 5 ハ、二
解説
イ 〇 キャピラリーチューブは、細管を流れる冷媒の抵抗による圧力降下を利用して、冷媒の絞り膨張を行う機器である
キャピラリーチューブは0、6~2mmの銅の細管
家庭用冷蔵庫やルームエアコンなどの熱負荷変動の小さいものに使用する
ロ ✕ 温度自動膨張弁の感温筒が外れると、膨張弁が開いて液戻り状態になり過熱度が低くなり、冷凍能力が小さくなる
ハ ✕ 凝縮圧力調整弁は冬季に凝縮圧力(温度)が低くなり過ぎるのを防ぐために用いる
二 ✕ 保安の目的で高低圧圧力スイッチを設ける場合は、高圧側の圧力スイッチは手動復帰式を用いる
ちなみに送風機の運転台数の制御などは自動復帰式でよい
正解 1
ハ、二が✕で簡単なので消去法で1、2に絞れます
問9 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、附属機器について正しいものはどれか
イ 高圧受液器内には常に冷媒液を確保するようにし、受液器出口では蒸気が液と共に流れ出ないような構造とする
ロ 冷凍機油は凝縮器や蒸発器に送られると伝熱を妨げるので、圧縮機の吐出し管には必ず油分離器を設け、潤滑油を分離する
ハ 液ガス熱交換器は凝縮器を出た冷媒液を過冷却させるとともに、圧縮機に戻る冷媒蒸気を適度に過熱させるので、フルオロカーボン冷凍装置、アンモニア冷凍装置でよく利用される
二 ドライヤの乾燥剤には、水分を吸着して化学変化を起こさないシリカゲル、ゼオライトをよく使用する
1 イ、ロ 2 イ、二 3 ロ、ハ 4 ロ、二 5 ハ、二
解説
イ 〇 高圧受液器内には常に冷媒液を確保するようにし、受液器出口では蒸気が液と共に流れ出ないような構造とする
運転状態の変化があっても、凝縮器内に常に冷媒液を確保するようにして、高圧受液器で冷媒液の変動を吸収している
受液器出口では蒸気が流れ出ないような構造にする
ロ ✕ 冷凍機油は凝縮器や蒸発器に送られると伝熱を妨げるので、圧縮機の吐出し管には油分離器を設ける(アンモニア、フルオロカーボン大型、低温用)場合があるが、小型のフルオロカーボン冷凍装置では設けてない場合がある
ハ ✕ アンモニア冷凍装置では吐出しガス温度が高いので使用しない
二 〇 ドライヤの乾燥剤には、水分を吸着して化学変化を起こさないシリカゲル、ゼオライトをよく使用する
乾燥剤には砕けない、水分を吸着しても化学変化を起こさない物質が使われます
正解 2
ロ、ハが✕で簡単なので消去法で2
問10 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、冷媒配管について正しいものはどれか
イ 冷媒配管に使用する材料は、冷媒と潤滑油の科学的作用によって劣化しないものを使用する
ロ スクリュー圧縮機の吐出し管の管径は、過大な圧力降下と異常な騒音を生じないガス速度のみで決定する
ハ 高圧液菅に大きな立ち上がり部があり、その高さによる圧力降下で飽和圧力以下に凝縮液の圧力が低下する場合には、フラッシュガスは発生しない
二 圧縮機吸込み管の二重立ち上がり管は、容量制御装置をもった圧縮機の吸込み管に、油戻しのために設置する
1 イ、ロ 2 イ、二 3 ロ、ハ 4 ロ、二 5 ハ、二
解説
イ 〇 冷媒と潤滑油の科学的作用によって劣化しないものを使用する
サービス問題?当たり前の事ですね
ロ ✕ 吐出し管の管径は、冷媒ガス中の油が確実に運ばれるガス速度を最小にして、過大な圧力降下と異常な騒音を生じないガス速度を上限にして決定する
ハ ✕ フラッシュガス発生の原因は2つ
① 飽和温度以上に、高圧液配管が温められた場合
② 液温に相当する飽和圧力よりも液の圧力が低下した場合
二 〇 圧縮機吸込み管の二重立ち上がり管は、容量制御装置をもった圧縮機の吸込み管に、油戻しのために設置する
容量制御装置をもった圧縮機は油の戻りが悪いので、吸込み管を二重立ち上がり管にして、油が戻りやすいようにしている
正解 2
ロ、ハが✕で簡単なので消去法で2に絞れます
イ 冷凍装置の安全弁の作動圧力は、吹始め圧力ではなく、吹出し圧力のことである
ロ 安全弁に要求される最小口径を求める式は、圧縮機用と圧力容器用とでは異なる
ハ 圧力容器に取り付ける安全弁の最小口径は、同じ大きさの圧力容器であっても高圧部と低圧部によって異なり、多くの冷媒では高圧部のほうが大きい
二 冷媒設備の冷媒ガスが室内に漏えいしたときに、その濃度において人間が失神や重大な障害を受けることなく緊急の処置をとったうえで、自らも避難できる程度の濃度を基準とした限界濃度が規定されている
1 イ、ロ 2 イ、二 3 ロ、ハ 4 ロ、二 5 ハ、二
解説
イ ✕ 冷凍装置の安全弁の作動圧力は、吹始め圧力と吹出し圧力のことである
安全弁の一般的な構造は、上部のスピンドルを右回転するとばねの力が強くなり、作動圧力が高くなる
ロ 〇 安全弁に要求される最小口径を求める式は、圧縮機用と圧力容器用とで違う
圧縮機に取り付ける安全弁の口径はd1=c1√v1
圧力容器用に取り付ける安全弁の口径はd3=c3√DL
ハ ✕ 圧力容器に取り付ける安全弁の最小口径は、同じ大きさの圧力容器であっても高圧部と低圧部によって異なり、多くの冷媒では低圧部のほうが大きい
二 〇 冷媒設備の冷媒ガスが室内に漏えいしたときに、その濃度において人間が失神や重大な障害を受けることなく緊急の処置をとったうえで、自らも避難できる程度の濃度を基準とした限界濃度が規定されている
暗記しましょう
正解 4
イ、ハが✕で簡単なので消去法で4
問12 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、材料の強さなどについて正しいものはどれか
イ 溶接構造用圧延鋼材SM400Bの許容引張応力は400N/mm²である
ロ 許容圧力は、対象とする設備が実際に許容できる圧力のことである
ハ 圧力容器で耐圧強度が問題となるのは、一般に引張応力である
二 二段圧縮の冷凍装置では、低段側の圧縮機の吐出し圧力以上の圧力を受ける部分を高圧部とし、その他を低圧部として取り扱う
1 イ、ロ 2 イ、ハ 3 ロ、ハ 4 ロ、二 5 ハ、二
解説
イ ✕ 溶接構造用圧延鋼材SM400Bの最小引張強さが400N/mm²であり、許容引張応力は100N/mm²である
許容引張応力=最小引張強さ×1/4
ロ 〇 許容圧力は、対象とする設備が実際に許容できる圧力のことである
許容圧力は冷媒設備に係る高圧部または低圧部に対して現に許容しうる最高の圧力であって、設計圧力または腐れしろを除いた肉厚に対する圧力のうちいずれか低いほうの圧力をいう
ハ 〇 圧力容器で耐圧強度が問題となるのは、一般に引張応力である
圧力容器の円筒銅では、接線方向の引張応力が長手方向の2倍となるので
二 ✕ 二段圧縮の冷凍装置では、低段側の圧縮機の吐出し圧力以上の圧力を受ける部分を低圧部とし、その他を高圧部として取り扱う
低段側だから低圧部と覚えましょう
二段圧縮の冷凍装置では低圧部と高圧部の2つです(中圧部はありません)
正解 3
イ、二が✕で簡単なので消去法で3
問13 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、冷凍装置の圧力試験および試運転について正しいものはどれか
イ 耐圧試験は、気密試験の前に行い、圧力容器および配管の部分について行わなければならない
ロ 気密試験は、気密の性能を確かめるために行い、圧力のかかった状態で、つち打ちしたり、衝撃を与えたりして行う
ハ 真空放置試験は、数時間から一昼夜程度の長い時間を必要とする
二 試運転準備で受液器を設けた冷凍装置に冷媒を充てんするときは、受液器の冷媒液出口弁を閉じ、その先の冷媒チャージ弁から圧縮機を運転しながら液状の冷媒を入れる
1 イ、ロ 2 イ、ハ 3 イ、二 4 ロ、二 5 ハ、二
解説
イ ✕ 耐圧試験は、気密試験の前に行い、配管以外の部分(圧縮機、圧力容器、冷媒液ポンプなど)について行わなければならない
冷凍保安規則に定められているのは耐圧試験と気密試験
ロ ✕ 気密試験は、気密の性能を確かめるために行い、内部に圧力のかかった状態で、つち打ちしたり、衝撃を与えたり、溶接補修などの熱を加えてはならない
ハ 〇 真空放置時間は機器、装置も構造や大きさなどによって違うので数時間から一昼夜近い十分に長い時間を必要とする
二 〇 試運転準備で受液器を設けた冷凍装置に冷媒を充てんするときは、受液器の冷媒液出口弁を閉じ、その先の冷媒チャージ弁から圧縮機を運転しながら液状の冷媒を入れる
暗記しましょう
正解 5
イ、ロが✕で簡単なので消去法で5
問14 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、冷凍装置の運転について正しいものはどれか
イ 冷凍装置の運転開始前に行う点検確認項目の中に、圧縮機クランクケースの油面の高さの点検、凝縮器と油冷却器の冷却水出入口弁が開いていることの確認がある
ロ 冷蔵庫の負荷が増加すると、冷蔵庫の庫内温度が上昇し、蒸発温度が上昇し、温度自動膨張弁の冷媒流量が増加し、圧縮機の吸込み圧力が上昇する
ハ 冷蔵庫の蒸発器に厚く着霜すると空気の流れの抵抗が増加するので、風量が減少し、熱通過率は大きくなるが、冷却能力は低下する
二 蒸発圧力が一定で圧縮機の吐出しガス圧力が高くなると、体積効率は低下し、軸動力は増加するが、冷凍能力は変化しない
1 イ、ロ 2 イ、二 3 ロ、ハ 4 ロ、二 5 ハ、二
解説
イ 〇 冷凍装置の運転開始前に行う点検確認項目の中に、圧縮機クランクケースの油面の高さの点検、凝縮器と油冷却器の冷却水出入口弁が開いていることの確認がある
暗記しましょう
ロ 〇 冷蔵庫の負荷が増加する→冷蔵庫の庫内温度が上昇する→蒸発温度が上昇する→温度自動膨張弁の冷媒流量が増加する→圧縮機の吸込み圧力が上昇する
ハ ✕ 冷蔵庫の蒸発器に厚く着霜すると空気の流れの抵抗が増加するので、風量が減少し、熱通過率は小さくなり、冷却能力が低下する
冷凍装置の状態が悪くなるほど熱通過率は低下します(小さくなる)
二 ✕ 蒸発圧力が一定で圧縮機の吐出しガス圧力が高くなると、体積効率と冷凍能力が低下し、軸動力が増加する
冷凍装置の状態が悪くなるほど体積効率と冷凍能力が低下します(小さくなる)
正解 1
ハ、二が✕で簡単なので消去法で1
問15 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、冷凍装置の保守管理について正しいものはどれか
イ アンモニア冷凍装置の液封事故を防ぐため、液封が起こりそうな箇所には安全弁や破裂板を取り付ける
ロ 不凝縮ガスがフルオロカーボン冷凍装置内に浸入しているかどうかを確かめるため、圧縮機の運転を停止し、凝縮器の冷媒出入口弁を閉め、凝縮器冷却水を十分流したままで、凝縮器圧力を測定する。そのとき、不凝縮ガスが含まれていると冷却水温における冷媒の飽和圧力よりも測定圧力が低くなる
ハ 密閉型フルオロカーボン往復圧縮機では、冷媒充てん量が不足していると、吸込み蒸気による電動機の冷却が不十分になり、電動機を焼損するおそれがある
二 フルオロカーボン冷凍装置に水分が浸入すると、0℃以下の低音の運転では膨張弁部に水分が氷結して冷媒が流れなくなるおそれがある。そのため、修理工事後の冷媒の充てんには水分が浸入しないように細心の注意が必要である。しかし、潤滑油の充てんには油と水は相容れない性質があることを考えると、水分への配慮は必要ない
1 イ 2 ハ 3 ロ、二 4 ハ、二 5 イ、ロ、二
解説
イ ✕ 冷凍装置の液封事故を防ぐため、液封が起こりそうな箇所には安全弁や破裂板を取り付けるが、破裂板は可燃性や毒性の冷媒装置では使えません
ロ ✕ 不凝縮ガスが含まれていると冷却水温における冷媒の飽和圧力よりも、不凝縮ガス相当分だけ測定圧力が高くなる
ハ 〇 密閉型フルオロカーボン往復圧縮機では、冷媒充てん量が不足していると、吸込み蒸気による電動機の冷却が不十分になり、電動機を焼損するおそれがある
暗記しましょう
二 ✕ 潤滑油の充てんにも水分の配慮が必要(水分が油を乳化させる)
正解 2
イ、ロ、二が✕で簡単なので消去法で2
続きはこちら26年度保安管理問題1~15
まとめ
平成25年度までは簡単なので消去法で正解が導けますが、26年~急に難しくなりましたので細かい所まで暗記しましょう
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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